50周年の記念すべき年に大幅改良された新型ゴルフのハッチバックとヴァリアントにドイツで試乗する機会を得た。ハノーファー空港からゴルフの故郷ウォルフスブルグとその周辺の都市まで2日間に渡って走り回り、その進化を確認した。(文:島下泰久/写真:永元秀和 Motor Magazine 2025年2月号)
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すっきりしたLEDヘッドライトで明るい表情に

まさしく乗用車の歴史の大転換点となった初代フォルクスワーゲンゴルフのデビューから50周年という節目の2024年1月に、ゴルフが大幅改良を受けて登場した。日本でも、すでに7月に概要が発表され、予約注文も開始されている。そして、いよいよ25年1月にデリバリーが始まる予定だ。

画像: ノーマルのゴルフとは明らかに違った迫力を演出するGTI。

ノーマルのゴルフとは明らかに違った迫力を演出するGTI。

それに先立って私は、本誌中村編集長とともにドイツに飛び、その最新型ゴルフをじっくり試す機会に恵まれた。舞台はゴルフの故郷ウォルフスブルグである。

ゴルフ8の改良版となる新型は、世間でゴルフ8.5という呼び方が浸透している。実はこれは公式な呼称ではなく、いつの間にか世界中で自然発生的に呼ばれるようになった愛称である。

思うに、それは世間が新型に単なる改良以上の進化を期待していることの証だろう。

さて、実際の新しいゴルフはどんな仕上がりだったのだろうか。

まず走り出す前に、内外装から変更点をチェックしていこう。スタイルで最初に目が向くのは、ヘッドライトのデザインがすっきりとしたことだ。

画像: 光るようになったフォルクスワーゲンエンブレム。日中でも点灯時は、立体感が出るので従来と顔の印象が異なる。

光るようになったフォルクスワーゲンエンブレム。日中でも点灯時は、立体感が出るので従来と顔の印象が異なる。

従来の異型4灯は半目がちで、表情はパッと明るいものではなかったが、それに対してグリルまで連続するLEDバーの下にヘキサゴンタイプのLEDヘッドライトが収まる新型は、優しい眼差しとまでは言わないが、ちゃんと目が見開いた印象。この方が、やはりゴルフらしい。

議論が巻き起こりそうなのが、VWマークへのイルミネーションの追加だ。正直、実車を見る前あには戸惑いもあったが、クロームの輪郭と文字の縁を強調する光はギラギラと派手なわけではなく、それでいて自信あるいは威厳を感じさせて、とても好印象だった。これなら、きっと装着したくなる。

バンパーの開口部は少し控えめになり、これもあって顔は若干柔和なものになった印象。Rラインの迫力ある顔つきとの差別化にも繋がったとも言えるだろう。

リアに回ると、LEDテールランプもデザインが変更されている。こちらは高精細ぶりが、より強調されたかたちである。

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