どちらも短命の終わった、元気印のリッタースポーツ
「ダイハツ・コンパーノ スパイダー(F40K型 1965年4月発売)」
![画像: イタリアンデザインの美しい4シーター・オープンモデルだった。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/03/11/3c8c4e7f29107eef51035636ccead995a49a6a1e_xlarge.jpg)
イタリアンデザインの美しい4シーター・オープンモデルだった。
1963年4月、当時はオート三輪メーカーだったダイハツが初めて送り出した四輪車は「コンパーノ」のライトバンだった。
基本デザインはイタリアのカロッツェリア、ヴィニヤーレ。同年6月にワゴン、11月にセダンのベルリーナを発売し、翌65年4月に発売されたのが、ここで紹介するスパイダーだ。
コンパーノはラダーフレーム付きだったので、オープン化は比較的容易だった。4人乗りの流麗なオープンカーのエンジンは1LのOHVながらソレックス製キャブレターを2連奏し65psを発生。最高速度は145km/hを誇った。
だが、トヨタ・スポーツ800やホンダS800より10万円ほど高い価格のせいもあり、売れ行きは今ひとつだった。
![画像: ソフトトップの開閉は約30秒と謳われていたが、実際にはもっとかかったらしい。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/03/11/ec7d2cc3d70814020d9b988b0e08dc8d4bb05e04_xlarge.jpg)
ソフトトップの開閉は約30秒と謳われていたが、実際にはもっとかかったらしい。
コンパーノ スパイダー(1965年) 主要諸元
●全長×全幅×全高:3795×1445×1350mm
●ホイールベース:2220mm
●車両重量:790kg
●エンジン・型式:直4 OHV・FE
●排気量:958cc
●最高出力/最大トルク:65ps/7.8kgm
●サスペンション前/後:ダブルウイッシュボーン/リーフリジッド
●発売時価格:69万5000円
「マツダ・ファミリア クーペ(MPA型 1965年11月発売」
![画像: ボディ全周を取り巻いているメッキモールがユニーク。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/03/11/b08bdf44b626d334532ddd9918cf5fb329692187_xlarge.jpg)
ボディ全周を取り巻いているメッキモールがユニーク。
ダイハツ同様、オート三輪メーカーだったマツダは、軽自動車のキャロルや小型トラックなどの生産を開始する。
1963年10月、小型自動車のファミリアを発表するが、これもダイハツのコンパーノと同じくライトバンから発売される。
基本デザインは、イタリアン・カロッツェリアのベルトーネ。翌64年4月にワゴンが、さらに10月に4ドアセダンが追加された。
1965年11月、セダンをベースにした2ドアクーペが発売される。エンジンは国産1Lとしては初のSOHCで68psを発生し、最高速度は奇しくもコンパーノ スパイダーと同じ145km/hと高性能ぶりを競っていた。
ファミリア クーペの発売からちょうど2年後の1967年11月、ファミリアはフルモデルチェンジされる。コンパーノ スパイダー、初代ファミリア クーペとも短期間でフェードアウトしたのが惜しまれるモデルだ。
![画像: 全長と全幅はセダンと同じだが、全高は40mm低められていた。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/03/11/30cf911e837571d807b507a7f9141e1816d207b2_xlarge.jpg)
全長と全幅はセダンと同じだが、全高は40mm低められていた。
ファミリア 1000クーペ(1965年) 主要諸元
●全長×全幅×全高:3700×1465×1345mm
●ホイールベース:2190mm
●車両重量:790kg
●エンジン・型式:直4 SOHC・PA
●排気量:985cc
●最高出力/最大トルク:68ps/8.1kgm
●サスペンション前/後:ダブルウイッシュボーン/リーフリジッド
●発売時価格:64万8000円
![画像: 1960年代の国産スポーツカーについては、ホリデーオート2019年2月号でも紹介しています。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/03/11/2136c441bcf88e531e7326797dcd3872fb6575a5_xlarge.jpg)
1960年代の国産スポーツカーについては、ホリデーオート2019年2月号でも紹介しています。