スポーツカーにとって、速さを備えていることは確かに魅力のひとつだ。だが本質はそこではない。身体とクルマがひとつになったように走ることの喜び。あえて3ペダルMTの2台でその嬉しさを感じる。(MotorMagazine2024年6月号より再構成)

試乗車概論②BMW M2クーペ「理屈ではなくエモ、あるいはエゴ」

2022年3月の新型BMW 2シリーズクーペが登場から、この時の来ることが待たれていた新型「M2」。「BMW M」50周年を記念するM社のハイパフォーマンスモデル第1号として、ついにその姿を現した。

画像: 全長は4580mmとコンパクトで、筋肉質なボディデザインも魅力的。

全長は4580mmとコンパクトで、筋肉質なボディデザインも魅力的。

画像: 「Mレーストラックパッケージ」オプションの装着で、よりレーシーな印象を強調。3つ並ぶペダルの左には巨大なフットレストを配置。

「Mレーストラックパッケージ」オプションの装着で、よりレーシーな印象を強調。3つ並ぶペダルの左には巨大なフットレストを配置。

2世代目へと進化した「M2」の心臓部には3L直6 DOHCツインターボ(最高出力460hp/最大トルク550Nm)が納まる。コンパクトなボディながら、「M3」や「M4」と同じものが搭載されているのだ。走りへの期待は高まるばかりではないだろうか。

トランスミッションは8速AT(MTモード付)を標準として、6速MTがオプションで用意される。駆動方式は近年Mモデルでも採用されることの多い4WDでなく、FR。まさにBMWのDNAが色濃く反映されているモデルといえよう。

そこで気になるのが走行性能だが、静止状態から100km/hまでがわずか4.1秒。この数値は8速ATのもので、オプションの6速MTでは4.3秒となる。

エクステリアは、大型なフレームレスのキドニーグリルとそこに組み合わされた水平のバー、そして横に配列された3分割のロアインテークを特長とする。フロントフェンダー後端の造形や、大きく張り出したリアフェンダーとともに、コンパクトモデルながらかなりの押出し感を感じられる。

インテリアには、12.3インチと14.9インチの大型ディスプレイが配されている。前者が、数々のドライブ操作に関する情報を提供するメーターパネルで、後者が車両やタイヤのセットアップなどのために使われるセンターディスプレイとなる。そして、ドライバーオリエンテッドなコックピット形状を有していることは言うまでもない。(Webモーターマガジンより)

【BMW M2クーペ主要諸元】

●全長×全幅×全高:4580×1885×1410mm●ホイールベース:2745mm●車両重量:1710kg●エンジン:直6DOHCターボ●総排気量:2992cc●ボア×ストローク:84.0×90.0mm●最高出力:338kW(460ps)/6250rpm●最大トルク:550NM2650-5870rpm●トランスミッション:6速MT●駆動方式:FR●燃料・タンク容量:プレミアム・52L●WLTCモード燃費:9.3km/L●サスペンション形式:前ストラット/後マルチリンク●ブレーキ 前:Vディスク/Vディスク●タイヤサイズ:前275/35R19、後285/30R20●車両価格(税込):988万円

This article is a sponsored article by
''.